
ONE BRAND(以下 OB)昔から犬がお好きなんですか?
大鶴義丹さん(以下大鶴)犬に限らず子供の頃から動物が好きです。物心ついて気付いてみたら、犬や猫などの生き物がそばにいました。うちは両親が劇団をやっていたので、我が家が稽古場を兼ねていました。だから動物も劇団で飼っていたようなものなんです。
OB お父様の唐十郎さんが主宰し、お母様の李麗仙さんが看板女優をされていた劇団ですね。
大鶴 はい。セントバーナードやポインター、犬は大型犬が多かったですね。あとはビーグル、パグ、雑種の子もいました。子犬を譲ってもらうことが多かったけど、野良犬を拾ってくることもありました。昔は野良犬がたくさんいましたから。うちにいたのはスピッツの雑種。頭が良くて、身体もすごく丈夫で。よく雑種の子は強いっていうけど、ホントだなって実感しましたね。
猫も好きでいつも1、2頭はいた。母が地方公演のときにテントに紛れ込んだ野良の子猫を連れ帰ったこともありましたし。それから、縁日のひよこも育てましたよ。立派に育って、よくセントバーナードの鼻を突いてました(笑)。ちょっと意外ですけど、鶏も懐くんですよ。
OB 人と動物が、一緒に暮らす楽しい雰囲気が伝わってきます。
大鶴 初めて自分で犬を迎え入れたのは28歳のころ。もう結婚してましたし、大型犬が好きなので、ゴールデン・レトリーバーを2頭迎えました。その子たちを亡くしてからはしばらく動物と暮らしていなかったんですが、あるとき突然母がボーダーコリーの子犬を連れて来た。それが今一緒にいるスコット(オス8歳)。母と2世帯で暮らしているので、一緒に面倒を見ています。といっても仕事柄、家を空けることも多いので、8対2くらいの割合で母が世話してますね(笑)。
スコットはボーダーコリーにしてはちょっと大きくて、今23〜24キロ。ゴールデン・レトリーバーのメスくらいあります。暑いのが苦手で、夏はサマーカットで対策。春ぐらいからもうハアハア暑そうにしてますからね。逆に寒さには強くて、1〜2°Cだったら平気で外で寝てます。あと、泳ぎますけど、水はそんなに好きじゃないみたい。ゴールデン・レトリーバーたちはホントに水が大好きで、冬でも山中湖で泳いでましたけどね(笑)
OB 犬種の違いが面白いですね。
大鶴 ボーダーコリーってね、すごく面白いんです。スコットなんか、知らない人とは散歩に行かないですしね。自分の役に立たない、メリットがないと思うと、知らん顔して無視するんです。特に子供なんか完全に無視。吠えることもなく、全無視(笑)。そういうところはやっぱり作業犬なんだろうなと思います。クールというか、余計なことをしない。でも、家族のことは大好きで甘えん坊です。
OB それは飼い主冥利につきますね。
大鶴 そうですね。母なんかそれはもう可愛がっていて。スコットに話しかけて相づち打って、会話してます(笑)