ONE BRANDマガジンで人気連載コーナーだった「環境省コラム」がONE LOVE WEBでもスタートしました。動物の命を大切にし、やさしさあふれる人と動物が共生する社会の実現を目標とした「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」の中で、全国の自治体が取り組んでいる事例の数々を、ひとつずつお伝えしていきます。
今回はオリジナルの動画を制作し、所有者不明の犬猫対策と教育活動の推進を行う長野市の取り組みについてご紹介します
長野市では、平成29年度、環境省が実施する「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」の一環として、2本のオリジナル動画を制作、現在、インターネット上で配信しています。
動画のうち、1本は「野良猫を増やさないために」(約14分)。動物行動学の専門家が猫の性質、飼い猫の適正飼養、野良猫の管理、地域猫活動などについて解説し、野良猫を増やさないために必要な知識や管理方法をまとめた内容になっています。
http://www.pr-nagano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&contentunit_id=109
※画像・リンクをクリックすると動画ページが開きます。
もう1本は「犬の飼い主マナーアップ」(約5分)。犬のしつけの専門家が、犬を飼うにあたって守るべきマナーを詳しく解説、犬を飼っている人はもちろん、これから犬を飼うことを検討している人にも役立つ知識やノウハウを伝えています。
http://www.pr-nagano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&contentunit_id=110
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長野市の担当者は「動画はインターネット環境があれば、時間や場所を選ばず多くの人に見てもらえるというメリットがあります。ただ、動画を見てもらうためには、まずはその存在を多くの皆さんに知ってもらうことが大切。今後は、動画のPRにも力を入れていきたい」と話しています。
上記2本の動画の他に、長野市では小学生向けの教育用動画の制作にも取り組んでいます。動画は約15分~20分程度の長さになる見込みで、主な対象は小学校3年生以上。「あにま~る先生」というオリジナルキャラクターが進行役となって、ドラマ仕立てで分かりやすく動物と人間の関わりや適正飼養の大切さを解説していきます。また、随所に「捨て猫をみつけたらどうする?」「保健所から犬の譲渡を受けるには?」などの課題を設け、子供たちが考えたり話し合ったりできるように工夫されています。また、ペットと並んで私たちに身近な動物として産業動物や実験動物を紹介し、それらに携わる職業に就く人へのインタビューも収録される予定とのことです。
動画は平成29年度中には完成予定で、長野市は市内の全小学校にこの動画をDVD化して提供することにしています。市の担当者は「子供たちが動物の愛護と管理について学ぶともに、動物を思いやる気持ちの自覚を促し、この気持ちを人同士のコミュニケーションにも活かすきっかけとしてほしい」と話しています。
長野市では、今後もオリジナル動画などわかりやすい情報伝達ツールを活用して、幅広い年代に適正飼養や動物愛護の大切さを啓発する活動を続け、犬や猫の殺処分数軽減、さらには人と動物が共生できる社会づくりに取り組んでいくことにしています。
◯ 環境省 <<人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト>>