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ONE LOVE's mesasge  林文明

ONE LOVEへのメッセージ

林文明

ONE LOVE PROJECT

ノアの箱舟のように「すべての動物たちを救いたい!」という想いを込めて病院を開院した林文明さんは、保護猫の里親探しを目的とした猫カフェをオープンするなど、『誰もやらないこと』に取り組み続けています。ONE LOVEプロジェクトにも病院として賛同し、東日本大震災を受けて現地に獣医師などを派遣している林院長に、活動の原動力から今後の目標についても伺いました。

人と犬の明るい未来を作るプロジェクト ONE LOVE

日本では年間に53,268頭もの犬が殺処分されているという実態があります。(平成22年度 環境省発表)この現状に対して1頭でも多くの犬たちの命を救うために、動物保護団体への寄付や飼い主さんへの啓発、保護犬文化向上のための支援に取り組んでいます。
1人ひとりの小さな“ONE LOVE”を集めて大きな力にするために、私たちに出来ることから始めませんか。


ONE BRAND(以下、O.B.) 林先生が院長を務める、ノア動物病院は現在4つの病院(山梨県内に3病院、東京八王子に1病院)を展開していますが、各院で「しつけ教室」や「ドックカフェ」など動物病院には珍しいサービスを行ってらっしゃいますね。

 一般的に、飼い主の皆さんが動物病院を利用するのは、ペットが病気やケガをした時、もしくはワクチン接種の時くらいのものですよね。ノア動物病院では、もっと気軽に病院に来て頂き、ペットに関する疑問や悩み事を相談したり、情報交換する場として活用して頂きたいという願いから、治療以外のサービスにも力を入れています。
特に城東センター病院(甲府市)と八王子病院では、日本ではまだ数少ない屋内しつけ教室や、飼い主さん向けのセミナーを行っていますし、ドッグカフェも併設。飼い主さんの憩いの場として徐々に定着しつつあります。また、NPO法人と協力して「里親募集型猫カフェ」を甲府市内で運営、動物愛護活動にも積極的に取り組んでいます。
いずれも日本の動物病院としては前例がありません。でも。「他に誰もやっていないから」といってしり込みするのではなく、「他の誰もやっていないからこそ自分がやるべきだ」、というのが僕の持論。まだまだ成長途中ですが、試行錯誤しつつ、病院一丸となってがんばっています。

O.B. 最近は特に動物の高齢化についてのセミナーに力を入れてらっしゃると伺いましたが…?

 そうですね。日本では人間だけでなく、ペット(特に犬・猫)の長寿高齢化も進んでおり、いろいろな問題が生じています。 一般的に犬も猫も7歳を過ぎるとシニア期。この時期に入ると多かれ少なかれ、免疫や体力に衰えが現れ始めます。また最近は人間と同じように、いわゆる生活習慣病を患うシニア犬・猫も増えています。つまりシニア期に入ったペットには、フードの与え方や選び方、免疫機能の高め方、散歩の仕方などいろいろな配慮が必要になります。病気予防に関しては、人間と同じように定期健診&早期治療が大切です。つまり、シニア犬・猫と暮らすには、飼い主側の心構えが必要なんですよね。
そこで私たちは去年(2010年)から犬の飼い主さんを対象にした高齢犬に関するセミナーを全8回シリーズで開催し、ご好評をいただきました。今年は、飼い主さんに愛犬を会場に同伴して頂き、実技を交えたセミナーを開催する予定で準備を進めています。
単純に計算すると犬の20歳は人間の100歳。つまり、犬は人間の5倍の速さで細胞の老化が進むのです。犬にとって一日一日がいかに大切かを知って頂き、愛犬との毎日をより充実したものにして頂きたいと願っています。

O.B. お忙しい中、東日本大震災で被災した動物のための活動にも取り組んでらっしゃると聞きました。どのような活動をされているのですか?

 震災発生1ヵ月半後から、病院の獣医師+看護師のペアを交代で気仙沼市に派遣しています。スタッフは現地でテントを張って寝泊まりしながら、常時30頭ほどの被災犬のケアにあたっているところです。
保護している犬のほとんどが、飼い主は無事だったものの、避難所に連れて行くことができないために預けられた犬たちです。最初は環境の変化によるストレスで下痢をする犬が多かったのですが、今は徐々に環境に慣れ、犬たちも落ち着いてきました。

O.B. 今回の大震災を受けて、今後、万が一自分自身が被災した時に愛するペットをどうするか、考えさせられた方も多いはず。いざという時のために、飼い主はどんなことを心がけておけばよいでしょうか?

 やはり、「子犬のころから、きちんとしつけておくこと」に尽きると思います。飼い主以外の人に吠えない、噛みつかない、など基本的なしつけが出来ていると、万が一はぐれてしまっても、他の人に保護されやすいですから。もちろん、排泄や散歩のトレーニングもとても重要です。基本的な生活ルールが身についていれば、どこに預けられても、概ね大丈夫だからです。
また、被災地で保護された場合、大概は他の犬との集団生活になりますので、病気感染のリスクが高くなります。日ごろから必要なワクチンは必ず受けておきましょう。

O.B. 今回の大震災は被害が本当に甚大で、復興までの道のりも長くなりそうですね。今後はどんなことが課題になるでしょうか?

 震災から3カ月たって気仙沼にも、ペットフードや医療用品など、救援物資は十分届くようになりましたので、物質面での心配はほぼなくなりました。目下の課題は、マンパワーの確保ですね。犬の保護と一口に言っても、エサやり、掃除、散歩など、とにかく人手がかかります。しかも生き物が相手ですから、一日たりとも中断するわけにはいきません。少人数でもいいので確実に継続して力を貸してくれるボランティアの協力が欲しいところです。
これは私たちの活動だけでなく、被災地の復興全体についても言えることです。例えば瓦礫の撤去や、避難所の補助作業など、マンパワーを必要とする仕事が被災地にはたくさんあります。しかし全く足りていないのです。今回の大震災では多くのボランティアが現地入りしてはいるものの、やはり春休みやGWなど休暇期間中に数が集中。単期間で帰ってしまう方が大半だからです。常に一定数のボランティアを確保し、継続的に被災地を支援する体制を早く整備しなければなりません。そのためにも、被災地自ら、「いつ、どこに、何人くらいの人が必要か」を明確に情報発信していくことが必要なのではないでしょうか。
私たちの活動に関しては、すでにブログを通じて、必要な人数、期間をPRする体制を作ってあります。もし興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひブログをのぞいてみてください。
「気仙沼 被災地の犬と猫の奮闘記」
http://blogs.yahoo.co.jp/padandtail/

O.B. 本当に精力的に活動されていますが、先生の原動力は何なのでしょうか?

 先ほど述べました通り「他にやる人がいないから」っていう消極的な動機で取り組んでいることも多いんですよ(笑)。でも、ちょっとカッコイイことを言わせて頂くと、僕はノア動物病院=ノアの箱舟だと思っているのです。つまり多くの動物を洪水から救ったノアのように、僕も「一匹でも多くの動物を救いたい」といつも願っています。この願いが僕を今の仕事に就かせたと言っても過言ではありません。
ですから、殺処分される犬や猫を減らそうというONE BRANDさんの取り組みにももちろん賛同しています。最初にご紹介した、里親募集型猫カフェを運営しているのも、殺処分される猫を1匹でも減らしたいからです。しつけ教室を行っている理由も、しつけが出来ていないことが理由で人間とうまく共存できず、捨てられてしまう犬を一頭でも減らしたいからです。
今後の目標は欧米のように保護犬の「シェルター」を作ること。そしてただ単に保護するだけではなく、その犬たちを再教育して、何らかの役割を与えたいと考えています。例えば子供の情操教育に役立てたり、高齢者向けのセラピー犬として役立てたりできたらいいなあ…。そんなことを夢見て、そろそろ動き始めようと思っているところです。
もちろん、他の社会問題と同様に、殺処分ゼロに向けた取り組みも、一足飛びに解決しようとしても、それは無理というもの。皆で知恵を絞り、体を動かして、徐々に徐々に前に進めて行くことが大切ではないでしょうか。

『ノア動物病院』
http://www.noah-vet.co.jp/