
ONE BRAND(以下、O.B.) 秋沢さんが日の丸君と暮らすようになって何年になりますか?
秋沢 飼い始めたのは平成18年のお正月でしたから、5年ちょっとですね。きっかけは一戸建てへの住み替えでした。それまでも「犬を飼いたいなぁ」とは思っていましたが、マンション暮らしだったので叶いませんでした。その後、家を建てることになり、一段落したころに「じゃあ、犬でも飼おうか?」という話になりました。私も主人もマズルが長く、まさに犬らしい顔をした犬が好きだったものですから、犬種をコーギーに絞って探したところ、ちょうどいいタイミングで出会ったのがこの日の丸だったんです。あ、お年玉セールで3万円引きだったことは日の丸にはナイショにしておいてください。(笑)
O.B. 秋沢さんは犬と暮らした経験はおありだったんですか?
秋沢 実家に住んでいたころは、弟が小児喘息だったので飼うことすら考えませんでした。ですから日の丸が初めての愛犬です。初めての犬との暮らしはまさに手探りで、未体験の連続でした。今となっては笑い話ですが、仔犬の頃、甘噛み行動が理解できず、「なぜ私を噛むんだろう?ひょっとして私のことが嫌いなのか?」と真剣に考え、仕事中の主人に泣きながら電話した事もあったくらいでした(笑)。
O.B. 秋沢さんもご主人もテレビ局勤務という、特に時間に不規則なお忙しい仕事をしておられますが、そんな中で犬を飼うことって大変じゃなかったですか?
秋沢 幸いなことに休日や仕事時間がずれているんです。昼から深夜にかけて仕事の主人と、朝の番組を担当している私ですから、そんなに長い時間日の丸を留守番させることが無いんですね。日の丸がほんとに小さい、4~5時間おきに食事をあげないといけない頃だけは、昼休みを使って家に帰ったりもしていましたけれども。
O.B. 秋沢さんはそんな中でも様々な場面で、非営利の立場で、社会に関わっておられますね。
秋沢 私は高校時代にニュージーランドで1年間、「独りぼっち留学」を体験したんです。(財)AFS日本協会の奨学生として留学したのですが、日本人社会から日本人いっぱいの現地学校へ通うスタイルではなく、現地ホストファミリーの家に住みながら、現地の方ばかりの学校で勉強をするというものでした。それは凄く心細い毎日でしたが、関ってくださる方はすべてボランティア。もちろんホストファミリーも無償で私を引き受けてくださっていました。縁もゆかりも無い日本の子どもを受け入れて、食べさせて、相談に乗ってくれて、助けてくれて、学校に通わせてくれるんですね。・・・これって凄いことですよね。見返りを求めない、無償の愛をもの凄くリアルに感じたことで、世の中はお金だけで成り立っている訳ではなく、そこに生きている人間や動物全てが助け合って成り立っているんだなって、16歳のときに強烈に刷り込まれたんです。だから今、こうやってここまで生きてこられた中で、今度は私が自分の立場で出来ることをやりたいな、と思っているんですね。