ONELOVE すべての犬に愛と家族を。

special interview

4度に渡り国立演芸場花形演芸大賞・金賞受賞し、CMソングでも知られるポカスカジャンのリーダーとして、ワハハ本舗の二代目座長として活躍する大久保ノブオさんが、これまでの犬との暮らしや別れの経験を歌にした『老犬』が初シングルとしてリリースされました。自らの日記を元に楽曲を制作している「日記の歌」の『おやすみ』に次ぐ大久保さんの愛犬たちを歌った2曲目の歌に込めた想いや、現在の愛犬「みかん」との暮らしについてもうかがいました。

ONE BRAND(以下、O.B.) 2013年4月にリリースされたシングル「老犬」が話題を呼んでいますね!死を迎えつつある老犬の目線で飼い主への愛や感謝の気持ちを描いた歌詞が素晴らしいです。この曲はどんなきっかけで生まれたのですか?

大久保 ちょっと面白いきっかけなんですよ。ある日、ワハハ本舗の社長で演出家の喰始(たべはじめ)が「『老犬』というタイトルの歌を誰かが歌っている夢を見たんだけど、どう?お前作ってみない?」と声をかけてくれたんです。
僕はもともと大の犬好き。長野の実家ではずっと犬と一緒に育ちましたし、今も「みかん」という名前のコーギー犬(12歳)を飼っています。何頭かの犬が天国に旅立つのを見送ったこともあります。だから「老犬」の気持ちに寄り添った歌なら作れると思って、喰社長と一緒に製作を始めたんです。

O.B. 歌詞がすごくリアルですよね!特に「わたしがコタツの上にあった口紅を食べてしまった時、あなたは泣きながら雨の中私を抱えて病院まで走って…」の部分、場面が目に浮かぶほどです。

大久保 「老犬」をはじめ、僕がソロ活動で歌っている歌のほとんどは「日記の歌」、つまり僕が毎日つけている日記の内容をもとに作ったもの。「口紅~」の部分も実話なんです(笑)。当時一緒に住んでいた元妻の口紅を「みかん」が食べてしまって、焦りに焦って動物病院まで走ったんです。あの夜のことを「みかん」も覚えておいてくれて、僕がどんなに「みかん」を大切に思っているかをわかってくれていたら嬉しいなと思って、歌詞に盛り込むことにしました。

O.B. 愛犬・みかんちゃんとの出会いは?

大久保 実は、あるタレント犬の子犬が売りに出されているときいて、都内のあるペットショップに見に行ったのです。好きな犬種だったので、もしその子犬と気があったら、飼いたいなと思って。でも残念ながら、お目当ての子犬と僕は相性がよくなかったみたいで、その子犬は僕と目を合わせようとしないんですよ(笑)。「こりゃ、だめだな」と思ってふと目をほかのケージに向けると、そこに入っていた子犬と、バチバチっと目があいました。一目で「この子だ!」と直感。それで「みかん」は僕の家族になったんです。
当時、僕は結婚していましたが、その後離婚。僕は仕事で家を空けることが多いので、今は元妻に「みかん」を預け、面倒を見てもらっています。「みかん」も、もう12歳で、年齢的にはいわゆるシニア犬。しかも、とても重い持病を抱えていて、獣医師からは余命がそう長くないといわれています。もちろん1日でも長く、一緒にいてほしいと心から願っていますが、いよいよ最後の時を迎えたとき、「みかん」が「老犬」の歌詞のような気持ちで穏やかに旅立ってくれたら…と思っているんですよね。

O.B. 「老犬」を実際に聴いた方からは、どんな反応が返ってきていますか?

大久保 反応は実にさまざまです。「以前、愛犬を亡くした時の気持ちがよみがえる」「愛犬を亡くしたばかりで、この曲を聴くのがつらい」「愛犬にこんな風に思ってもらえるよう、精いっぱい愛情を注ぎたい」などなど。
一方、「今、夫を介護しているが、夫が天国に旅立つとき、この歌のような気持ちで旅立ってほしいと思った」など、愛犬だけでなく大切な人を想うコメントも多く寄せられています。
僕としては、この「老犬」という曲が、愛犬や愛する人々と出会い、同じ時を共有できた奇跡に気づくきっかけになれば、本当に嬉しいですね!

O.B. 「老犬」の曲の中の犬のように、最後まで大切に飼われる犬がいる一方で、飼養放棄されたり捨てられたりして、殺処分されてしまう犬が日本には年間まだ4万頭以上いるといわれています。殺処分の問題はご存知でしたか?

大久保 はい。以前からぼんやりとは知っていたのですが、最近インターネットでより具体的な実態を知って、本当に驚いています。飼い主自らが「もう飼えないから」と保健所に持ち込むケースも多いそうで、ちょっとにわかには信じられませんでしたね。なんでそんなことができるのか理解できません。もし僕が億万長者で広大な家を持っていたら、その子たちをみんな引き取って救ってあげるのに…!でも実際にはそんなことできるわけなくて、自分の無力さが嫌になります。もし今の僕にできるとしたら、次に犬を飼うときは保護犬から選ぶことくらいかなあ…。でもその話を知人にしたら、彼も「そうだよね、そうしなきゃいけないと思う」って。その言葉を聞いて「ああ、そうか。何も大それたことをしなくても、1人1人が『保護犬を助けよう』っていう気持ちを持って、何らかの行動を起こしていけば、いつか大きな変化を起こせるんじゃないか」って思ったんですよね。1人1人にできることは小さくても、100人集まれば、結構なエネルギーになるんじゃないか、と。
そのためには、とにかくもっと多くの人たちに、犬を取り巻く様々な問題を知って関心をもってもらわなきゃ。僕も微力ながら歌やステージでの活動を通じて、今後もメッセージを発信しつづけていきたいなと思っています。「老犬」に続く、犬の歌も作りたいですね!

O.B. 大久保さん、ありがとうございました!次の歌も楽しみにしています。

大久保ノブオ

『大久保ノブオ オフィシャルブログ』
http://blog.livedoor.jp/psj_okubo/