ONELOVE すべての犬に愛と家族を。

special interview

幼いころ飼っていた犬との思い出から、「犬を飼う」ということを人一倍慎重に、そして責任をもって考えられている水野裕子さん。時期をみて迎え入れたトイプードルのジャックくんは、ご自身でしつけをされたり、オリジナルのおもちゃで一緒にサッカーをしたりと家族同然の存在。人と犬がともに幸せに暮らしていくための力強いお話を伺いました。

ONE BRAND(以下、O.B.) 元気にお出迎えをしてくれたジャックくんですが、いつもご一緒なんですか?

水野 基本的にはお留守番ですね。でも慣れている場所だったり、どうしても時間的に長くなってしまうような時は、場所的に許されれば連れて行きます。

O.B. ジャックくんと暮らし始めてどのくらいですか?

水野 生後2か月半でうちに来たので、4年経ちました。当時のマネージャーさんが自宅でトイプードルのブリーディングをされていたんです。シーズンごとに、「どう?」って言われていたんですけど、なかなかタイミングが合わなくて。「まだうちはちょっとー」って断り続けていたんですけれど、タイミングも良くて、自分の状況的にも環境的にも飼えるかなって思って決めました。

O.B. すごく慎重に考えられたのですね。

水野 実家でも犬を飼っていたんですけど、幸せにしてあげられなかったので・・・。だから飼うんだったら絶対に責任を持って飼わなきゃいけないって思っていました。色んな身の回りの整理をしてからだなと。

O.B. ご実家でのわんちゃんのお話を伺っても大丈夫ですか?

水野 はい。私が拾った捨て犬だったんです。まだ小学生のときだったんですけど、草っぱらに作った秘密基地で子供だけで隠し飼いをしていたんです。あるとき怪我をさせてしまって、それに気付かずにいたら、どんどん悪化して足が壊死してしまって。病院に連れて行ったんですけど、お医者さんが、「このままだと死んでしまうから、助けるためにはこの足を全部切除しなくちゃいけないんだけども、きちんと飼う気が無いのであれば、手術をせず楽にします。ちゃんと責任を持って面倒を見てくれるのならば、ちゃんと生き延びられるように手術をします。」って。親に泣いてお願いをして、手術をしてもらい、うちで飼うことにしたんです。だけど、そうやって子供におもちゃにされていた犬だったので、子供に対してすごく恐怖心があったんですよね。兄弟のお友達を噛んでしまったりとかして、そんな犬はうちに置いておけないって、結局飼い始めて…5年かな、私が学校に行っている間におじいちゃんが保健所に連れていってしまったんです。それ以来もう私は犬を飼う資格はないって思っていました。

O.B. そういう想いがあったのですね。ジャックくんがきてからの生活はどうですか?

水野 すごい変わりますね〜!!私はわんちゃんベッタリにならないよって思っていたんですけど…なります!!もうしょうがないもん!ごはんの時間はおうちにいなきゃいけないから、仕事が終わった後に食事に行く機会も減りますし。でもそれが苦とは全然思わないです。あと以前は自分のうちの周りをあまりよく見たことがなかったんです、外出するときもバイクでサッと出かけてしまっていたので。ジャックとお散歩をするようになって、自分の家の周りを初めて知ったっていう感じですね。

O.B. 水野さんはスポーツの女王といわれるほど運動がお得意ですが、ジャックくんと一緒にスポーツすることもありますか?

水野 おうちでサッカーみたいなことをやります。柔らかいボールだとすぐに噛んじゃって、そのまま自分で遊んじゃうじゃないですか。だからガチャガチャのカプセルを使うんです。あれが丁度この子の口の大きさに入りきらない大きさで、きれいな円でもないので不規則な転がり方をするんですね。中にもう一回り小さなカプセルを入れて、さらにその中に匂いの強いオヤツを入れておくと、ガチャガチャ音もするし、いい匂いもするし、転がるしでビックリドリブルですよ(笑)。

O.B. 水野さんにとってジャックくんはどんな存在ですか?

水野 子供ですね。ちょっと友達には失礼かもしれないんですけど、周りに子育てしている友達がたくさんいて話を聞いていると、一緒だなっていう部分がすごくたくさんあります(笑)

O.B. しつけもきちんとされたんですね。

水野 飼い始めて最初の3ヶ月は泊まりの仕事を入れないようにしてもらって、可能な限り一緒にいる時間をつくって自分でしつけをしました。「待て」と「お座り」ができればいいかなって。あとは「噛まない」「吠えない」「悪さしない」。実家に帰ることが多いんですけど、実家には小さな甥っ子もいるし、仕事場でスタッフさんにわんわん吠えても困りますし。あと噛むのだけは絶対に許さないです。

O.B. 今、日本では年間に10万頭以上もの犬が殺処分されていますが、保健所にいる犬たちは人を噛んだとか、問題を起こした犬だけでなく、飼い主の事情によって捨てられた犬がほとんどなんです。

水野 もうありえないですね。自分も過去に同じことをしているという気持ちもあるので、だからこそもう二度と自分ではそんなことはしたくないって思います。それを一度経験しているからこそ、それがどんなに酷いことで、捨てた方も一生懺悔しながら生きていかなきゃいけないっていうのも分かっているので、なんでそんなことができるんだろうとも思います。そもそも飼い始めるときの覚悟がすごく大事ですよね。ファッションアイテムではないし、やっぱり子供と同じだと思うので。でもやっぱり子供と一番違うのが、絶対に自分より早く死んでしまうこと。年をとったら介護をしなきゃいけないとか、そういった覚悟もした上で飼わないと。「引っ越すんだけど、今度のところペット禁止だから」とか本当ありえないですし、だったらペットが飼えるところを探すのが義務で、病気で飼えなくなってしまうのは仕方のないことだけど、だったら面倒を見てくれる人を探さなきゃいけないし。自分が帰ってくるまで預けるとしたらお金もかかるけど、自分の子供のために貯金だってする訳ですから。経済的なことは最初に考えなきゃいけないですよね。ペットとして考えなくちゃいけないところと、家族として考えなくちゃいけないところもありますから。犬が言葉をしゃべれたら絶対に捨てるなんてしないと思うんです。ただ、しゃべってくれない分、分かってあげるようにならないといけないですよね。

水野裕子(みずのゆうこ)

CX『すぽると!』火曜SPORT(FEATURING SPORT)コーナーキャスター
ベースボール・マガジン社『TRAINING MAGAZINE』内(カラダ食堂)連載中

『水野裕子ブログ』
http://playlog.jp/mizuyu/blog/