ONELOVE すべての犬に愛と家族を。

special interview

優勝目指してペナントレースを快走する埼玉西武ライオンズの1軍打撃コーチ・デーブ大久保さんは、大の愛犬家。現在は2頭のプー太とシズカを飼い、「ボクは100%イヌ派」と公言する。そして、選手たちへの熱血指導でチームを引っ張る彼は、ONE LOVEプロジェクトの掲げるテーマ、多くのイヌたちが捨てられる現状を知って熱く語ってくれた。モラルを知らない飼い主、怒ってくれる人のいない現代社会に「喝!」だ。

厳しい勝負の世界にいるからこそ、イヌが愛おしい。
「袖擦り合うも多生の縁」という言葉を知っているか?

ONE BRAND(以下、O.B.) デーブさんが打撃 コーチに就任した今シーズン、チームは順調にペナントレースで白星を重ねています。デーブさんの明るいキャラクター、元キャッチャーならではの緻密なデータ分析が、若手の多いチームに大きな効果を与えていると思います。

デーブ 自分では特別なことをしているとは思っていません。特に若手には、プレー以前の基本というか、人間として当たり前のことをしっかりやろう、と。たとえば、いまの若い選手は、練習が終わってもグラウンドに落ちているボールを拾おうとしないことが多い。でも、練習が終わったらボール拾いをするのは当たり前。それをやらない選手には「バチが当たるぞ、打てなくなったらどうするんだ!?」と言います。「バチが当たる」って言葉、最近ではあまり聞きませんよね。でもボクは、わるいことをしたり、やるべきことをやらなかったら、罰を受けるのは当然だと思っているんです。

O.B. ONE LOVEプロジェクトが問題にしている「イヌを捨てる飼い主たち」も、飼い主として“やるべきこと”を放棄してしまった人たちです。

デーブ ええ。年間約10万頭もの“捨てられたイヌたち”が保健所で殺処分されているという現実を知ったときも「バチが当たるぞ!」と思いました。たとえ本人には返ってこなくても、まわりの人間たとえば家族に、きっとバチが当たる……こんなことを言うと「古臭い」とか「迷信だよ」といわれるかもしれませんが、わるいことをしても人が見ていなければいいと考える社会は間違っていますよ。むかしみたいに近所におっかないオジサンがいて、自分の親の代わりに叱ってくれるということもなくなってしまったし、「自分のルール」でしかものごとを考えられない人が増えた。だから、自分の飼っているイヌも、要らなくなったら平気で捨てるんでしょう。

O.B. 後ろめたいところがある人ほど「そんなの迷信だよ」と言うのでしょう。そもそも理屈じゃないですよね、生命を大切にするということは。

デーブ ただ、いま指導者という立場にいますが、若い選手を教えるときに「昔はこうだった」「いまの連中はダメだ」と言うだけでは誰もついてきません。ボクは、解説者をしていたときも「結果論」でものを言うのは絶対にイヤだった。そしていまはコーチという立場ですが、たとえば試合でエラーをした選手に、次の日ミスした部分を練習させればいいというのも、やはり結果論だと思います。プロの指導者というのは、そのエラーが出ないようにしておくのが仕事。そのためには“いまの選手たち”というものを、まず知らなければいけない。ボクは、若手の選手が聴くようなヒップホップも一緒になって楽しみますよ。ONE LOVEプロジェクトの掲げるテーマも、「捨てられたイヌをどうするか」よりも、まず「イヌが捨てられていく現状・社会」を真剣に捉えて、それを改善していけるといいですね。

O.B. 具体的には、どんなしつけ方でしょう?

デーブ たとえばトイレを教えるときには、まず家中にトイレ用のマットを敷きました。「ここでしろ」と教えるのではなく、まずは好きなところでやらせる。そうすれば、イヌだって自然に自分が排泄する場所というのは決まってきますよ。家中に敷いてあったマットが少しずつ減ってゆき、最後にはひとつだけ残る。そうすれば、トイレを失敗することはない……と言いたいところですが、シズカはいまでもしくじることがあります(笑)。そんなときは、自分がしたオシッコのところに鼻をもっていって、3回目にはお尻を叩きます。

O.B. 教えるというよりも「自分で覚えさせる」指導方法ですね。デーブさんが子どもの頃から家にはイヌがいたんですか?

デーブ ええ。最初に飼ったのはリュウという名で、ボクが小学生の頃、家に迷い込んできた白いイヌ。近所の子どもがイタズラしたのか、身体中にペンキを塗られて迷子になっていたんです。それで飼い始めて、ボクが高校のとき、フィラリアで死ぬまで家にいました。病院に連れていったけど「もう助かりません」と言われて、それだったら病院ではなく一緒に暮らした家で看取ってやろうとなって。息を引き取ったときには家族全員で大泣きしました。ボクは、はやくに父親を亡くして母が働いていたので、家に帰ったとき、リュウが尻尾を振って迎えてくれるのがとってもうれしかった。そのあとが、ランという名のトイプードル。こいつはもう、おふくろにベッタリでしたね。朝、おふくろが仕事に行くときに玄関で見送って、夕方、仕事が終わって帰ってくるまでずっと同じ姿勢でそこにいるんですから。笑っちゃいます。

O.B. いま、現場に復帰されて、家でプー太やシズカと遊ぶ時間は減ったのではないですか?

デーブ そうなんですが、逆に解説者時代よりもイヌを愛おしく思うようになりました。ボクだけでなくプロ野球の選手はほとんどが「イヌ派」だと思いますが、それは、やっぱり厳しい勝負の世界に身を置いているから。自分のなかの闘争心を駆り立てなければいけないし、イライラすることも多い。自由気ままなネコの相手はしていられないんですよ(笑)。そんな感覚を、ボクも10数年ぶりに味わっています。解説者時代にはなかった感覚。だから、イヌとの時間がとても大切に感じられるんです。

O.B. 厳しい世界ですね。

デーブ コーチも選手も、結果を残せなければ来年の契約はありません。ただ、ボクは選手によく言うんですよ。「袖擦り合うも多生の縁」という言葉を知っているか、と。いま、オレがコーチで、おまえが選手で、一緒に練習している。このチームを離れても、オレはおまえのことを忘れないぞ、と。そう、このこともイヌを捨てる飼い主たちに言いたいですね。たとえ短い時間であっても一緒に暮らすのは、やはり縁があるからなんだと思います。

O.B. 今日はありがとうございました。優勝目指して頑張ってください!

デーブ大久保(でーぶおおくぼ)

1967年、茨城県出身。水戸商業高校時代から「水戸の怪童」と注目を集め、85年ドラフト1位で西武ライオンズ(当時)に入団。95年の現役引退後はプロ野球解説者、タレントとして活躍。2002年にはプロゴルファーとしてのデビューも果たす。08 年、渡辺久信監督の強い要請により埼玉西武ライオンズの1軍打撃コーチに就任。

『デーブ大久保のDAVEな日記』
http://blog.goo.ne.jp/dave_goo/


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