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ONE LOVE Info

2018.06.20(水) 18:54:04

知りたい!動物愛護への取り組み【取材協力:環境省】 Vol.22
川崎市「動物の適正飼養についての効果的な普及啓発推進」

ONE BRANDマガジンで人気連載コーナーだった「環境省コラム」がONE LOVE WEBでもスタートしました。動物の命を大切にし、人と動物が共生する社会の実現を目標とした「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」の中で、全国の自治体が取り組んでいる事例の数々を、ひとつずつお伝えしていきます。
今回は、川崎市が平成28年度から続けている、動物の適正飼養についての効果的な普及啓発の推進について、具体的な取り組み例をご紹介します。

 

■普及啓発の対象者を拡大

川崎市ではかねてより、主に動物の飼い主やその家族を対象に、動物の適正飼養についての普及啓発の推進を行ってきました。しかし、近年の高齢化の進展とともに「一人暮らしの高齢者が施設に入院することになり、飼い犬が行き場を失っている」「要介護状態になってしまった方が猫の世話ができなくなり、困っている」など、福祉や介護の専門家や地域の方々との連携が必要な問題が頻発するようになりました。そこで、市では平成28年度から、直接動物を飼っていない方にも、適正飼養の重要性や適正飼養に関する施策を知ってもらうべく、従来の普及啓発方法を見直す取り組みを行っています。

 

まず、新たな取り組みとして動物の適正飼養に関する「市民公開講座」を企画、専門家を講師に招き、平成28年には「猫との幸せな暮らし方」や「ペット災害」などをテーマに3回、平成29年には「シニア期を迎えた愛犬・愛猫との暮らし方」をテーマに1回、開催しました。開催にあたっては、市民の興味関心を引きやすいテーマを厳選、交通の便利がよく参加しやすい会場を選ぶ、仕事を持つ人も参加しやすい週末に開催するなどの配慮をしたところ、特に平成29年は1回だけで110名と、予想を大きく上回る数の市民が参加しました。

 

川崎市では平成30年度も同様の講座を開催する準備を進めており、「平成29年度に実施した公開講座でのアンケート結果でご要望の多かったテーマを参考にしつつ、今年も皆様に『参考になった』といっていただけるような講座を企画、準備をすすめています」と話しています。

 

■従来の取り組みにも工夫をプラス

また、これまで川崎市で行ってきた普及啓発の取り組みについても、「より多くの人に伝えるためには何ができるだろうか?」という視点から見直しを行い、工夫や改善を行うことによって、効果をより高めるための努力を行っています。
たとえば、普及啓発のためのチラシや冊子については、ただ単に行政窓口に置いておくだけでは、その存在に気づいてもらうことや、手に取ってもらうことが難しいのが現状でした。

 

そこで川崎市では、表面に可愛らしい犬や猫の写真をデザインし、裏面に適正飼養についての情報を記載したオリジナルのクリアファイルを作成、チラシ等をそのクリアファイルに挟んだ上で配布することとしました。市の担当者は「可愛らしいデザインが人目に付きやすいためか、手に取って中身を見たり、持ち帰ってくださる方が増えました。」と話しています。


また、市では「ペットの防災・エコバック」も作成、市が主催するペット同行避難訓練や前述の公開講座等に参加した方への記念品として配布しています。このエコバックは布製で、防災頭巾をかぶった犬と猫のイラストがあしらわれています。市の担当者によると「日頃から気兼ねなく使っていただける、可愛らしいデザインを採用しました。実際にエコバックを使っている方に防災意識を持ち続けていただくだけでなく、このイラストを見た人に『あ、ペットにも防災の準備が必要だな』と気づいてもらえるような、広報効果を期待しています」とのことです。

 

■「さ・し・す・せ・そ」で飼い主さんの周囲の人への普及啓発を促進

さらに川崎市では、飼い主さんなど動物に関わる人の周囲の人、たとえば地域の民生委員や地域包括支援センターの職員などを対象にした普及啓発活動のツールとして、「ペットと暮らす『さ・し・す・せ・そ』と題したリーフレットや冊子を作成、これまでに関係する機関などにリーフレット約4,700部、冊子約2,800部を配布しました。

「ペットと暮らす『さ・し・す・せ・そ』は、ペットと飼い主、そして地域の皆さんが快適に暮らすためのポイントをわかりやすく表現するための標語であり、それぞれ、次のような意味が込められています。

 

「さ」さいごまで飼う

 

「し」しつけは最初が肝心

 

「す」すぐに相談

 

「せ」せきにんを持てる頭数で

 

「そ」そなえはしっかり

 

「ペットと暮らす『さ・し・す・せ・そ』の冊子やリーフレットには、ペットと明るく快適に暮らすためのポイントが分かりやすく、イラスト入りで説明されています。例えば冊子の「さ」・「さいごまで飼う」の項目には、「犬や猫の寿命は15年ほど。病気にもなるし、介護も必要になります。『15年先も世話できるか?』飼う前に考えましょう」「高齢の方は、〝ご家族・ご親族と協力して飼う〟のも必要ですね」といったアドバイスが掲載されています。

 

市の担当者は「このリーフレットや冊子を飼い主さんの周囲にいる方々にも観ていただき、必要に応じて飼い主さんへ声かけしてあげるなどして役立ててほしい。また、飼い主さんも周囲の方も、ペットの飼い方やペットとの生活に不安を感じた場合は、早めに担当部署まで相談していただきたい」と話しています。

 

こういった川崎市の一連の取り組みは概ね好評で、講座の参加者などからも「ぜひ今後も続けてほしい」という声が寄せられているそうです。市の担当者は「普及啓発の成果はすぐに目に見えるものではないので、これからも地道な取り組みを続けていきたい。また、情報を必要な人のところにより的確に届けられるように、市民へのアンケートや意見の聴取なども積極的に行っていき、施策に反映していきたい」としています。

 


◯ 環境省 <<人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト>>


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