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ONE LOVE Info

2017.10.16(月) 11:53:28

【環境省コラム】知りたい!動物愛護への取り組み Vol.10
徳島県「マイクロチップ等所有明示の推進」

ONE BRANDマガジンで人気連載コーナーだった「環境省コラム」がONE LOVE WEBでもスタートしました。動物の命を大切にし、やさしさあふれる人と動物が共生する社会の実現を目標とした「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」の中で、全国の自治体が取り組んでいる事例の数々を、ひとつずつお伝えしていきます。

 

今回は特典付きのクーポン冊子を活用して、犬や猫へのマイクロチップ装着を推進している徳島県の取り組みをご紹介します。

 

■迷子の犬や猫が、確実に飼い主のもとへ戻れるように

徳島県では平成26年度から県獣医師会や県内の動物取扱業者、県内の市町村、動物愛護推進員やボランティア団体などと協働で、マイクロチップ装着による所有者(飼い主)明示の推進と適正飼養の啓発事業を展開しています。

 

徳島県がこの事業に取り組んだ背景には、同県内保健所に収容された犬や猫の飼い主の返還率の低迷がありました。県ではこれまでもホームページや地元紙、ケーブルテレビなどで保護した犬・猫の写真や特徴を公開するなど、返還促進の努力を重ねていますが、返還率の向上には至っておらず、平成28年度の返還率は犬15.4% 、猫0.9% にとどまっています。

県の担当者は「徳島県では平成28年度の1年間で、896頭もの尊い命を処分しています。中には迷子と推測される犬や猫も少なくありませんが、飼い主さんに関する手がかりがないため、家に帰ることができないのが現状です。逆にいうとマイクロチップや鑑札をつけていれば、飼い主のもとに戻せる可能性が大きいということです。その意味で、マイクロチップはいざというときに犬や猫と飼い主さんを繋ぐ大切な絆です。県民の皆さんには、迷子対策としてはもちろん、南海トラフ地震への備えとしても、ぜひ愛犬・猫への装着をしていただきたいと考えています」と話しています。

 

■登録料込み3,000円で装着を可能に

徳島県が行っているマイクロチップ装着促進のための具体的な取り組みは、以下のとおりです。

 

① マイクロチップ装着メリットの周知

飼い主にとって身近な動物病院や動物販売業者に口頭でメリットを説明してもらったり、リーフレットを手渡してもらうことによって、飼い主の皆さんにマイクロチップ装着のメリットを理解してもらう。

 

② マイクロチップ装着費用の軽減

事業協力病院(県内45院)で装着をした場合、AIPO(動物ID普及推進会議)への登録料込み3,000円で施術を受けることができ、飼い主さんの負担を軽減できる。なお、不妊去勢手術時の施術の場合は、登録料のみで手術が可能に。※AIPO登録料 1,000円

 

③ クーポン冊子の発行

下記条件を満たす犬や猫の飼い主さんへ、県内の協力動物取扱業者などで特典を受けられるクーポンを配布し、マイクロチップ装着に関心を持つきっかけとする。

 

<犬の条件>

・マイクロチップ装着

・市町村への飼い犬登録

・平成29年度の狂犬病予防接種

 

<猫の条件>

・マイクロチップ装着

 

事業開始2年間で登録が1,200頭以上増加

こういった取り組みが功を奏し、平成27年3月末(事業開始年度)に4,529頭(犬3,554頭、猫961、他14)だった徳島県内のマイクロチップ登録頭数は、2年後の平成29年3月末には、1,263頭増えて、5,792頭となりました。

県の担当者は「まだ返還率の大幅な向上にまでは繋がっていませんが、マイクロチップのおかげで返還できたケースは少しずつ増えており、一定の手ごたえを感じています」とする一方、課題としては、

 

①飼い主のマイクロチップへの理解がまだ十分に進んでいるとはいえないこと、

②動物病院や動物取扱業者の意識にばらつきがあること、

③動物病院に行かない飼い主への対応が遅れていることなどを挙げています。

 

そして、「一朝一夕に成果が上がる類の問題ではありませんが、これからも、県内の獣医師会や動物取扱業の皆さんの協力をいただきながら、マイクロチップ装着促進のための地道な活動を続け、すべてのペットが最後まで飼い主さんと一緒に安心して暮らせるように、努力していきたいと思っています」と話しています。

 

 


◯ 環境省 <<人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト>>