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2017.09.25(月) 10:00:47

【環境省コラム】知りたい!動物愛護への取り組み Vol.9
東京都 八王子市 小学校低学年を対象にした「いのちの教育」

ONE BRANDマガジンで人気連載コーナーだった「環境省コラム」がONE LOVE WEBでもスタートしました。動物の命を大切にし、やさしさあふれる人と動物が共生する社会の実現を目標とした「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」の中で、全国の自治体が取り組んでいる事例の数々を、ひとつずつお伝えしていきます。

 

今回は平成25年から小学校低学年を対象に「いのちの教育」を実施している、八王子市の取り組みについてご紹介します。

 

■可愛らしい動物の張り子に、子どもたちの反応も上々

八王子市では、平成25年度から東京都動物愛護推進員と連携し、市内の小学校低学年の児童を対象に「いのちの教育」を実施しています。もともと、八王子市では「ふれあい犬」を各小学校に派遣して児童たちに命の大切さを実感してもらう取り組みを行っていましたが、動物アレルギーの児童への配慮やふれあい犬の確保が難しいことから、取り組み内容を刷新、現在は「いのちの教育」のみを行っています。「いのちの教育」は、奈良県のうだ・アニマルパークで展開されているプログラムで、実際の動物の代わりに張り子の動物を使用するのが特徴。八王子市でも、張り子をはじめとした教材は、同パークとほぼ同じものを使っています。

八王子市の担当者は「これまで年に1~2校のペースで実施していますが、張り子が可愛らしいので、子どもたちの反応がよく、講師の話を熱心に聞いてくれます。動物アレルギーの心配もなく、どの学校でもスムーズに実施できる点も、このプログラムの長所だと思います」と話しています。

 

■自分で考える時間を設けるため、あえて10日おきに実施

いのちの教育は、次のとおり、全3回のプログラムに分けて行われます。3つのプログラムを通して、子どもたちは人と動物のいのちが等しく尊いものであること、野生動物を含む自然環境保護の大切さを学んでいきます。

 

<プログラム1> 私たちと動物の関わり

私たち人間が動物とどのように関わっているかを知り、人間が、いろいろな動物との関わりの中で生きていることを学びます。

 

<プログラム2> 動物と私たちの「いのち」は同じ

地球上には人間以外にも多くの動物が生きていること、動物も人間の「いのち」は同じであることを学びます。

 

<プログラム3> 動物のために私たちができること

「ペット」「家畜」「野生生物」の全てに対して、人間が大きくかかわっていることを学び、動物たちが身体も精神も健やかに生きるために私たち人間ができることを、みんなで考えます。

子どもたちに各プログラムで学んだこと・感じたことについて、もう一度自分で考える時間を設けるため、八王子市ではあえて各プログラムを約10日おきに行うようにしているそうです。市の担当者によると、もちろん個人差はありますが、3回のプログラムを受けたことで、動物をより身近に感じる子どもも多いといいます。実際、プログラム実施前後に子供たちにアンケートをとったところ、ある小学校では『人は動物がいなくても生きていけると思いますか?』という問いに対して『生きていけない』と答えた子どもが、実施前は42人中16人しかいませんでしたが、実施後は29人に増えたそうです。

 

■課題は人材の確保

いのちの教育は子どもたちだけでなく学校関係者にも好評で、年々受講希望の学校が増えており、平成29年度は例年より1校多い3校での実施を予定しています。市では、今後もより多くの学校で実施したいとしていますが、講師役を務める動物愛護推進員の数が限られているため、実施校をあまり増やせないのが現状です。

 

市の担当者は「最近は、うさぎなどの小動物を飼育している学校が減っていることもあって、家庭でペットを飼っていない子どもの中には、動物に無関心だったり苦手意識をもっていたりするケースが少なくありません。幼い年齢のうちに動物への思いやりの気持ちを育み、いのちの大切さを知る機会をもつことは非常に大切なこと。市としては講師の確保・育成に努め、今後も1校でも多くの学校でいのちの教育が実施できるよう、努力していきたい」と話しています。

 

 


◯ 環境省 <<人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト>>