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2017.07.10(月) 10:00:30

【環境省コラム】知りたい!動物愛護への取り組み Vol.4
東京都台東区「保護犬の譲渡推進」

ONE BRANDマガジンで人気連載コーナーだった「環境省コラム」がONE LOVE WEBでもスタートしました。動物の命を大切にし、やさしさあふれる人と動物が共生する社会の実現を目標とした「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」の中で、全国の自治体が取り組んでいる事例の数々を、ひとつずつお伝えしていきます。

 

第4回目は、保護犬の新たな飼い主に対して登録手数料を免除するなどの譲渡推進策を盛り込んだ、東京都台東区の「命のバトンプロジェクト」をご紹介します。

 

全国初!犬の登録手数料などを免除

東京都台東区では、「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」に基づくモデル事業として、平成28年度から「命のバトンプロジェクト」を展開しています。プロジェクトの目的は、都内で保護された犬の譲渡を推進すること。台東区内在住で東京都動物愛護相談センターから犬の譲渡を受けた人(センターから動物愛護団体経由で譲渡を受けた人を含む)を対象に、次のような支援を行っています。

 

<支援内容>

 

・犬の登録手数料(3,000円)を免除

 

・狂犬病予防注射済票交付手数料(550円)を初回免除

 

・「台東区犬のしつけ教室」への参加費(2,000円)を初年度免除

 

いずれも行政による支援の内容としては全国初の画期的なものです。また、台東区獣医師会の協力により、集合注射事業における狂犬病予防注射接種料(3,100円)も、初回無料で受けることができます。

 

初年度(平成28年度)は、東京都動物愛護相談センターから保護犬の譲渡を受けた2名の区民が、「命のバトンプロジェクト」の支援を活用しました。

 

保護犬が、犬を飼う際の「第一選択肢」となることを願って

台東区がこの取り組みを始めた背景には、主に次の2つの目的がありました。

 

①犬の殺処分数削減に向けた取り組みの本格化

 

台東区では10年以上前から、区民の協力のもと地域猫活動の取り組みを続けており、その結果、保護猫の収容数・殺処分数の削減にも大きな成果が得られました。今後は、「命のバトンプロジェクト」を通じて保護犬譲渡の推進と殺処分数削減にも力を入れ、動物愛護管理の大切さについて区民に向けた普及啓発を展開していく予定です。

②飼い主の高齢化への対応

 

台東区では、ここ数年、高齢の飼い主が死亡してしまい、その飼い犬が取り残されるケースや、同じく高齢の飼い主が施設入所や入院等により犬を飼い続けられなくなり、保健所へ相談に来るケースが増えています。今後、飼い主のさらなる高齢化が進めば、保護犬の数が増えていくことも予想されます。区の担当者は「今後はプロジェクトの存在をもっと多くの区民に知ってもらい、新しく犬を飼う際に、保護犬を第一選択肢として考えてもらえるようにし、譲渡の推進を図りたい」と話しています。

 

平成29年度はペットの災害対策の推進も

台東区では、プロジェクト開始から2年目に当たる平成29年度も引き続き登録料免除などの支援を続けると同時に、新たな取り組みとして災害発生時のペット対策を推進することにしています。

 

具体的な取り組みは、大きく分けて、飼い主への普及啓発と避難所の受け入れ態勢の整備の2つです。区の担当者は「飼い主への啓発活動としては、すでに平成29年3月にペット防災講習会を開催したところ100名近くの参加があり、区民の関心の高さを実感しました。

 

ペット防災講習会

 

飼い主は、災害時であっても避難所で周りの避難者に迷惑をかけないよう、日頃からペットのしつけや健康管理に気を付け、衛生的に管理しなければなりません。今年度も防災訓練などを通じて、飼い主に平常時からの備え(ペットの適正管理とペット用防災用品の備蓄等)がいかに大事であるかを普及啓発していきます」と話しています。

 

また、避難所の受け入れ態勢の整備については、ペットを飼っていない人にも、ペットの同行避難は、人々への危害防止・生活環境保全の観点から必要であることを理解してもらい、災害時には、飼い主と一緒にペットも安全に避難できる環境を整えるのが目下の課題です。

防災訓練

 

担当者は「まだ2年目ということもあり、命のバトンプロジェクトについて知らない区民も多い。プロジェクトの周知をすすめ、保護犬の存在を多くの人に知ってもらい、保護犬と新しい飼い主の出会いのチャンスを広げて殺処分数の削減に努めたい」と話しています。

 


◯ 環境省 <<人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト>>